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シニアバックパッカー(観光学博士)192か国の旅 北朝鮮 平壌1 North Korea, NO.63 of Senior BackpackerTravel to 192 Countries

バックパッカー

観光学を研究するものとして、朝鮮民主主義人民共和国(以下「北朝鮮」)にも一度行ってみたいと思っていた。幸いこの夏に良いタイミングが到来し挙行した。しかも北朝鮮において「観光」という言葉が使用されているのか確認できる絶好の機会であった。日程としては8月9日から12日までの3泊4日の旅行で、朝鮮国際旅行社の総代理店をしている中外旅行社のパック旅行を20万円強で購入。日本から北京までの往復旅費を別にして、個人手配でガイド等のランドも含めた旅行として実施すれば、これくらいはかかる。若者にはもっと安いものもあるかもしれないが、中年以降の観光客の旅行としては手ごろな値段。
北朝鮮の映像については、素人写真より、トロント生まれのJTシンが作成した動画 http://vimeo.com/102051605 を推薦する。私が訪問する直前に作られたもの。ENTER PYONGYANGと題されている。
北朝鮮が観光客のスマートフォンの持込みを認めた(通信はだめ)。その理由もあるのかネットで北朝鮮の動画があふれるほど見ることができる。Google検索をすれば簡単に手に入る。しかしこの動画は北朝鮮がこれから大きく変化するという意識を持って作成されている。このタイミングを逃すべきでないという製作者の意識は私と共通するところがある。大きく変化してからでは遅いから、多くの日本人にも北朝鮮を訪問してもらいたいと思う。そして、どこかノスタルジックな風景と私たちが忘れかけている何かを今なら感じ取ることができるであろう。
◎ 16時頃ピョンヤン空港に到着した高麗航空152便。ロシア製のイリュ―シンが丁寧に利用されている。機内は清潔。機内食はハンバーガー、温める装置がないのか常温のまま。天井からのスクリーンでのプロモーションビデはロシア文字のスーパーが入っていた。今世界でノーフリルのLCCが叫ばれているが、高麗航空はどの航空会社よりもノーフリルであった。平壌到着後、ガイドさん2人と運転手さんが専用車で迎えに来ており、最初の観光は凱旋門 凱旋門の説明はこれから続く北朝鮮観光を象徴するもの。観光学者の私にはまさに「国の光」を見せるという意味で、典型的な「観光」であった。ガイドさんの説明では北朝鮮でも「tourism」は私の予想通り「観光」「관광」であった。この凱旋門のそばに「モランボン」というどこかで聞いた響きのある公園が見えた。
左手に朝鮮様式の国立図書館(人民大学習堂)前の広場で献花した後、みんなで食事。献花料金は40元で、レートは少し良くないが中国貨幣が直接使えた。とにかく中国人観光客が多いことに驚かされた。
張正哲氏と金正姫さんに運転手さん。食事は一人ではなく楽しかった。観光経営学について教えてほしいという二人の希望もあり、かなり話しこんだ。金さんは高校生の頃キューバに留学しており、スペイン語もできる才媛で、ご主人は大学の日本語の教授。張さんは金丸ミッション時代にもガイドをされたよう。当時はマツタケは朝鮮人は食べなかったのだそうだが、日本人の影響で今は北朝鮮人も食べるようで、輸出の量が減少したという話。

ホテルは平壌高麗ホテルの29階。部屋も問題はなし。お風呂のお湯は少しぬるめで熱湯は出なかったが、シャワーには全く問題はなかった。ペットボトルの水が二本おいてあり、コンプリメントと思っていたが、チェックアウト時に2元請求されたので、そうではなかったのだと気づいた。なお、間違ってタオルなどをカバンに入れていないか問われた。気を使った表現だが、多分旅の記念に失敬する旅行者がいるのであろう。北朝鮮では貴重品だと思うので、気を付けた方が良いと思われる。

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