開設から2年半が経過した東京国際クルーズターミナルに初めて外国からの客船が入港しました。新型コロナで大きな影響を受けたクルーズ船の入港が復活です。
東京国際クルーズターミナルは大型客船向けの新たな東京の玄関口として2020年9月に東京都が開業しましたが、新型コロナの影響で2年半にわたって国際船の運航を停止していました。そして、このほど政府が示した外国船の受け入れ再開方針に従い、開業後初めてとなる外国からの客船が3月2日朝、入港しました。歓迎セレモニーに出席した東京都の小池知事は「観光業の大きな刺激になるだろう。東京に多くの観光客をお迎えでき、大変うれしく思う」とあいさつし、東京の観光分野の活性化に期待を示しました。
東京国際クルーズターミナルでは3月中に6隻の外国からの客船を受け入れる予定で、4月以降も入港の予定が続いているということです。
新型コロナで大きな影響を受けたクルーズ船も復活する中、3月2日に開かれた東京都のモニタリング会議では、医療提供体制が改善傾向にあり、およそ8カ月ぶりに入院患者が1000人を下回ったことが報告されました。この中で東京都医師会の猪口正孝副会長は「減少傾向が続いている入院患者数は約8カ月ぶりに1000人を下回り、通常医療との両立が可能な状況になってきている」と報告しました。3月1日時点の入院患者数は802人で、前週と比べて2割ほど減少しています。
<新型コロナ5類移行で「自己負担」>
新型コロナウイルス感染症は、感染症法上の位置付けが5月8日から季節性インフルエンザと同じ「5類」に引き下げられます。これに伴い、政府が診療や検査などの費用の自己負担化を検討していることが分かりました。
これまで感染した場合の医療費は公費で負担され「無料」でしたが、政府が医療体制の見直しを巡って、陽性と判明した後の外来診療を「患者の負担」にする方向で検討していることが分かりました。現在は無料で受けられる検査も患者の自己負担にする予定で、これは5類に移行する5月8日から適用される方針です。一方、ワクチンは引き続き、4月以降の2023年度も無料で接種が行われることが決定しています。また、入院費は原則「自己負担」とする方向で検討されていますが、高額になる場合は9月末までは1カ月当たり最大2万円が軽減され、価格の高い治療薬は引き続き無料になるということです。
政府は見直し案を3月10日にも発表する方針です。なお、5類への移行に先立ち、政府は3月13日からマスク着用を原則的に「個人で判断していく」という方針を示しています。
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