2020年に入り、新型コロナウイルスによる感染症が流行したことも契機になり、キャッシュレス決済に関心を示す消費者が増えました。しかし、日本ではこれまで、現金中心に支払いをしてきた人が多いこともあってか「キャッシュレスに切り替えたいけど、どうも抵抗がある」という人もいるのが事実のようです。そこで今回は「キャッシュレス初心者にこそ、デビットカードをおすすめしたい理由」についてお話しします。
1. デビットカードとは?
そもそも、デビットカードが何かについて説明しましょう。デビットカードとは決済用のカードの1つです。利用できるお店=加盟店で支払いに使うと、その場で支払い元として指定された銀行口座から引き落としが行われます。かねてから、日本独自の規格として、加盟する金融機関のキャッシュカードを決済用カードとして用いる「J-Debit」がありました。しかし、システムメンテナンス中は利用できないなどの理由で、いまいち普及しなかったのも事実です。
現在では、国際ブランドデビットといって、クレジットカードの加盟店でクレジットカードと同様に利用できるものが主流になっています。
2. デビットカードのここがスゴイ
デビットカードの基礎について理解してもらったところで、メリットについて考えてみましょう。
2-1.1.高校生でもオンラインで買い物ができる
デビットカードを作るためには、発行している銀行の普通預金口座を開設する必要があります。しかし、クレジットカードのように「一度、クレジットカード会社が立て替える」というプロセスはありません。そのため、審査も不要です。
審査が不要であるため、15歳以上であればデビットカードの申し込みを受け付けている銀行がほとんどになっています。なお、ゆうちょ銀行の場合、12歳以上の中学生であれば、申し込み可能です。
ゆうちょ銀行のデビットカードについてはこちらで詳しく解説しています。
https://xn--lckh1a7bzah2hphpa1m7710eeitd.xyz/debit/jp-mijica/
2.銀行口座の残高以上に使いすぎない
クレジットカードの場合、その人の支払能力に基づき利用限度額が決められます。このため、実際に手元にあるお金より、利用限度額が高く査定されるのは珍しいことではありません。つまり、手元にお金がない場合でも高い買い物ができてしまうので、浪費につながりやすいというデメリットがあります。
一方、デビットカードであれば、原則として銀行口座に実際にある残高の分しか買い物はできません。個別に1回、1日、1ヶ月ごとの利用限度額を決めることはできますが、それでも、銀行口座に実際にある残高が利用限度額を下回っていたら、決済も通らないのです。この性質があるため、浪費もしにくいというメリットがあります。
3. 海外でもクレジットカードと同じように使える
現在のデビットカードは、国際ブランドデビットが主流になっています。そのため、日本国内はもちろん、海外でもクレジットカードが使える場所であれば、一部の例外を除き利用することが可能です。
4. ATMに行く必要がない
ATMを利用するとなると、曜日や時間帯によっては手数料がかかる上に、長い時間並ばなくてはいけないことがあります。時間の面でも、費用の面でも効果的ではないです。
「それでも、現金払いしたいからATMに並んでいる」という人であれば、ぜひデビットカードを使ってほしいと思います。デビットカードであれば、クレジットカードが使える店舗で利用でき、しかもATMに並ぶ必要もないからです。
誰かに立て替えてもらったお金を返すなど、どうしても手元に現金がないといけない場合にだけATMに行けばいいので、時間と費用の節約にもつながります。
5.ポイント還元、キャッシュバックが受けられる
デビットカードもクレジットカードと同様、ポイント還元、キャッシュバックが受けられます。率にすると0.2%~0.5%とクレジットカードよりはやや低めですが、中には1.0%近い還元率を誇るものもあるので、検討する価値はあるはずです。
6.デメリットもある
いいことづくめのように思えるデビットカードですが、デメリットもあります。デビットカードは基本的に「その場で決済を済ませる」カードです。そのため「提供のタイミングと最終的な請求額決定のタイミングがずれる」商品・サービスの場合、デビットカードが使えないケースも少なくありません。ガソリンスタンドやホテル・レンタカーのデポジットなどがこれにあたります。
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