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集団感染のクルーズ船、長崎を出港 乗員らの陰性確認

クルーズ

長崎市に停泊中、乗員が新型コロナウイルスに集団感染した大型クルーズ客船コスタ・アトランチカ(イタリア船籍、8万6千トン)が5月31日、長崎港を出港した。フィリピンに向かう。船内に残って運航に携わる乗員ら126人の陰性が確認され、出港の条件が整った。
 船は1月に中国から長崎港入り。三菱重工業長崎造船所香焼場工場で修繕を受けていた。乗客はおらず、日本人2人のほか、フィリピン、インドなど約30カ国の乗員623人が乗っていた。4月20日以降、感染確認が相次ぎ、感染者は149人にのぼった。
 二次感染防止のため大半の乗員を客室に個室隔離し、船医のほか災害派遣医療チーム(DMAT)や長崎大などが診療に当たった。感染した乗員をふくむ495人は5月初旬以降、再検査で陰性となったり、経過観察を終えたりして、今回の出港に先立ち帰国した。まだ入院中の乗員も回復次第、帰国の途につく。
 大勢の乗員の感染確認が相次ぎ、当初は県内の医療態勢の崩壊や市中感染も危惧されていた。中村法道知事は31日、岸壁で船を見送った後の記者会見で「(船内に必要な)医療を提供し、市中への感染が広がることがないよう全力で取り組んできた。出航の日を迎えひとまず安堵(あんど)している」と述べた。

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